弁護団ニュース第4号

2012-04-25

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弁護団ニュース第4号

第4号 2012年4月19日 埼玉原発弁護団(Tel 048-642-3883)発行

【ニュース】紛争審査会が中間指針第2次追補を発表

3月16日,原子力損害賠償紛争審査会が中間指針の第二次追補を出しました。

その中で,第3期(避難指示区域見直しの時点から終期まで)の精神的損害(慰謝料)について,避難指示区域の見直しに伴い,①避難指示解除準備区域は一人月額10万円,②居住制限区域は一人月額10万円を目安とした上で概ね2年分として一人240万円,③帰還困難区域は一人600万円を目安とするとの見解が示されました。

これを読むと,一見十分な金銭賠償が受けられるように思えますが,果たしてそうでしょうか。とりわけ帰還困難区域の被害者の皆さんに提示された600万円は,その算定根拠が不明確であり,仮に,月額10万円の慰謝料を5年分前倒しで支払うという意味だとすると,やはり不十分なものと言わざるを得ません。また,避難指示区域ごとに大きく金額が異なること自体問題のあるところです。

紛争解決センターへの一斉申立てを行っているわれわれ弁護団としましては,今回審査会が示した慰謝料額についてはあくまでも「内払い」(一部の支払)として請求するとともに,皆さんに認められる慰謝料の増額事由を一つ一つ積み重ね,更なる増額を求めていきたいと考えています。

【賠償請求】東電からの新しい「請求書兼合意書」の送付について

昨今、これまで東電に直接賠償請求(平成23年3月~8月分及び同年9月~24年2月分の両方またはいずれか)をされ、賠償金を受領されたことのある方宛に、東電より、新しい書式の「請求書兼合意書」と題する書類が届いているのではないかと思われます。

この書類は、一見記載方法が以前より簡単になっていますが、①請求書と合意書が同一の冊子に含まれているので、これを請求書のつもりで記載して送ってしまうと、送っただけで合意が成立したものと扱われ(送付と同時に記載されていた金額が一方的に振り込まれ)、返送された後に内容について異議を述べることがもはや出来なくなるのではないか、②これまでの直接請求の内容を元に、金額を設定して送られてくる上、各損害費目の内訳が示されていないため、これまでの賠償金の算定に計算ミスがあっても、これをチェックしきれないのではないか、といった問題点を指摘できます。

そのため、この書類を利用た賠償金の請求については、慎重に検討されることが必要であると思われます。

埼玉弁護団としては、この書類による請求の形を取られるのではなく、原発損害賠償紛争解決センターへの請求を通じて、より適正な賠償を目指されることをお薦め致します。

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