弁護団ニュース第5号

2012-06-25

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弁護団ニュース第5号

第5号   2012年6月25日  埼玉原発弁護団(Tel 048-642-3883)発行

【ニュース】旧騎西高校において第1回口頭審理開かれる!

双葉町の被災者12世帯が紛争解決センターに対し2月に集団申立てを行った件について,6月13日,第一回目の口頭審理期日が旧騎西高校内で開催されました。

当日は口頭審理の前に,避難の実態を把握してもらうため,関係者に旧騎西高校内を見学してもらうなどの対応がとられました。

口頭審理は非公開で,仲介委員,申立人の皆さん,弁護団所属の弁護士,東京電力の代理人弁護士及び町職員が出席して開催され,弁護団の担当弁護士からの質問に各申立人が回答するという形で進行し,その後に仲介委員や東京電力の代理人弁護士から補充の質問がなされました。緊張しながらも,各申立人の皆さんは約30分の審理の中で避難前の生活状況や避難後の生活状況を中心に,被害の実態を訴えました。

今後は申立ての数も増えていくことが予想されますが,皆さんの被害実態が損害として適切に反映され,かつ迅速に解決を図れるよう弁護団として引き続き努力していきたいと考えています。今後の動きを注視して下さい。

【口頭審理にあたっての弁護団の声明】

上記口頭審理期日を経た同日夕方、弁護団は次のような内容の声明を記者発表しました。

・震災1年後の時点で、原発事故避難者の方々(福島県内から埼玉県へ避難)に行った大規模アンケート(1658世帯対象)の結果、避難者の4人中3人以上に、高い心理的ストレス反応が認められ、避難者が甚大な精神的苦痛を受けていることが明らかとなった。

・紛争審査会策定の「中間指針」は、避難に伴う精神的損害の慰謝料について、交通事故の自賠責保険における金額を参考に、事故発生から6か月間については、自賠責保険の基準より低い「一人当たり月額10万円」を目安とするとしている。
これは、自賠責保険の慰謝料が、けがをして自由に動けない場合を想定しているのに対し、避難者は、生活が不自由とはいえ、行動自体は一応自由であるからだという。
しかし、けがで入院している場合と、原発事故で避難している場合とで、前者より後者のほうが精神的苦痛が軽いという判断は、避難者の置かれた現状や被害実態からかけ離れている。

・今回のアンケート結果からは、避難者の精神的苦痛が、過去のどの自然・人為災害と比較しても、高いレベルであることが明らかになっている。これは、原発避難者が、原発事故により、まさに生活を根こそぎ破壊されたという実情と合致している。

・以上から、弁護団としては、①原子力損害賠償紛争審査会に対し、中間指針の見直し、慰謝料水準の大幅な底上げを求めるとともに、②紛争解決センターに対し、事件の審理を通じ、被害実態に即した慰謝料水準の大幅な増額を求める。

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