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損害賠償請求の負荷を大幅に低減する「やさしい原発事故損害賠償申出書」

2012-01-21

「やさしい原発事故損害賠償申出書」

東京電力から原発事故被害者の皆様に郵送された「原子力損害賠償請求書」は、請求用紙、手引書共に分厚く、内容が分かりにくく手続きが面倒なものとなっています。

さらには、被害者にとって不利な内容が散見されます。

そこで、原発被害救済弁護団(埼玉)では、東京電力 福島原子力発電所により損害を受けられた被災者の皆様向けに、わかりやすく、比較的簡単な手順および手続きにより原発事故損害賠償が行えるよう、「やさしい原発事故損害賠償申出書」を作成いたしました。

この書類は、東京電力に直接、損害賠償請求を行うのではなく、「原子力損害賠償紛争解決センター」を通じて和解仲介の申立を行うものとなります。

(1)やさしい原発事故損害賠償申立書 表紙(PDFファイル:86KB)

(2)やさしい原発事故損害賠償申立書 本体(PDFファイル:222KB)

(3)やさしい原発事故損害賠償申立書 案内(埼玉版)(PDFファイル:123KB)

今後開催する「原発事故損害賠償説明会」では、こちらを用いて説明を行ってまいります。


損害賠償請求を行うにあたって重要な情報を<こちら>にまとめています。ぜひご覧ください。

原子力損害賠償請求に備えて

2012-01-06

原子力損害賠償の前に

東京電力への損害賠償請求をする前に、知っておくべき事項、Q&Aなどをこちらでまとめて随時お知らせしていきます。ぜひ参考になさってみてください。

 

ご注意ください!東京電力からの請求書類について

原子力損害賠償の基礎知識

いっしょに始めよう!(原発賠償請求のQ&A)

東京電力と直接交渉するときの3つの注意

いわゆる「自主避難」のみなさまへ

 

被災者ノート

東京電力への損害賠償請求に備えて、被災者ノートを作成しましょう。

被災者の皆様が後に東京電力に損害賠償請求する場合に、役立ちます。

 

(1)原子力災害被災者・記録ノート(PDF)

(2)被災者記録ノート 記入説明のしおり(PDF)

(3)被災者ノート 参考記入例(PDF)

 

※書面だけでわかりにくい場合は、【0120-854-233】埼玉弁護士会の
災害無料電話相談(平日(月~金曜日)の午後1時~4時まで)をご活用ください。

原発事故損害賠償説明会では、被災者ノートを配布するとともに、被災者ノートの記入の仕方を説明し、東京電力への損害賠償請求方法などもご説明いたします。

また、原発被害救済弁護団ではあわせて個別相談会も実施いたします。

ぜひ、ご参加ください。

いわゆる「自主避難」のみなさまへ

2011-09-17

報道等を見て,「対象区域」外からのいわゆる「自主避難」をしている自分達は,東京電力から賠償を受けることができないと思い込んで,あきらめてしまっていないでしょうか?

私たち,原発被害救済弁護団(埼玉)では,いわゆる「自主避難」のみなさまの東京電力に対する損害賠償請求について,次のように考えています。

自分の思い込みであきらめてしまわずに,まずは,弁護団にご相談下さい。

弁護団のいわゆる「自主避難」に対する考え方

1,「対象地域」外からのいわゆる「自主避難」も,「放射線被害への懸念によって余儀なくされた避難」にあたり,その避難に伴う損害は,東京電力に対する賠償請求の対象となります。

2,この点は,原子力損害賠償紛争審査会でも「一定の配慮が必要であること,避難せずに残っている者も相当量の被曝を受けており,それらの者に対しても配慮がなされるべきことでほぼ意見の一致をみ」たという議論がされており,いわゆる「自主避難」の方についても,賠償対象となり得ることを認めています。

しかし,実際に,損害賠償が認められるべき「自主避難」の範囲は必ずしも明確ではありません。

3,他方で,東京電力は,いわゆる「自主避難」については,現時点では,一切,損害賠償の対象として扱っていません。

4,私たち,弁護団は,東京電力の姿勢を強く批判し,いわゆる「自主避難」の方の相談も受け,紛争解決センター及び訴訟を通じて,その被害の回復に向けて努力していきたいと思います。

ご注意ください!東京電力からの請求書類について

2011-09-17

東京電力株式会社から被災者の皆さんに向けて,原子力損害賠償の請求書類の一式が届き始めました。

請求の御案内のみでも150ページ以上と膨大なものであり,記入方法に迷う項目も多く,複雑で煩雑なものとなっています。

同請求書類は,東京電力株式会社の損害賠償基準に則ったものですが,日本弁護士連合会は,東京電力株式会社の損害賠償基準自体について被災者の方々の補償の基準として問題が多いことを指摘してきました。

財産価値の減少分の補償部分という重要な部分について,この書式では請求できないことになっているなど,この請求書類を利用して請求を行いたい方も,正確な申立てを行うため,弁護士等専門家のアドバイスや助力を得るなど,慎重を期していただくようお願いいたします。
なお,損害賠償を簡易に受ける方法としては,東京電力株式会社に対する直接の請求のほかに,原子力損害賠償紛争解決センターに申し立てる方法もありますので,慎重に御検討ください。

慎重に記入しないと,後から請求ができなくなるおそれがあります。

・請求書に「同一保証対象期間における各保証項目の請求は1回限りとすること」とあり,請求漏れがあっても後から請求できなくなるおそれがあります。

・領収書原本の提出が求められています。大切な証拠書類が手元からなくなってしまうと,後からの請求がますます困難になってしまうおそれがあります。

・請求書類中に同封された「合意書」には,「一切の異議・追加の請求を申し立てることはありません」と記載されています。一度合意をしてしまうと,その期間のその項目の損害について,それ以上の請求ができなくなります。

・少しでも疑問,不安な点があったら,必ず弁護士に相談してください。

弁護士が説明会を行っています。

全国各地の弁護士会において,震災無料法律相談を行っています。

また,原発賠償説明会・相談会を行っている地域もあります。

説明会や相談会は,原則無料です。まず弁護士による説明や相談を受けてから,東京電力からの請求書類を利用するかどうかを決めることをお勧めします。

損害賠償請求の手続きの方法は一つではありません。

東京電力から送付された請求書を返送することだけが,損害賠償請求の手続ではありません。

9月1日から「原子力損害賠償紛争解決センター」という第三者機関が申立て受付を開始しています。

ここでは,公正・中立な立場の仲介委員(弁護士)が東京電力と被害者の間に入り,和解の仲介を行います。

また,訴訟を提起するという方法もあります。

このようにいろいろな方法がありますので,よく弁護士に相談しながら,御自身にとって一番よい解決手段をご検討ください。

チラシのダウンロード

(以上と同内容のチラシのダウンロード:PDF)

東京電力と直接交渉するときの3つの注意

2011-09-14

千葉県被災者弁護団準備会
弁護士 秋元 理匡

被災者の中には、まずは自分で交渉してみようという方も少なくないと思います。そのときに、どのように交渉に臨むべきか、注意するポイントを3つだけあげてみました。

1 「東京電力と被災者との間には債権債務はない」という条項には注意してください。

このような条項を清算条項といいます。いったん和解書を交わしたら、それ以降はもう互いに請求もできなくなるという意味です。あとで分かった事情があったら覆すことができる例外的なこともないわけではありませんが、とても困難です。事故が収束していない現段階では、まだまだ損害が拡大し続ける危険もあります。このような条項を盛り込める場合は殆どないのではないかと思われます。

2 いつからいつまでの、どんな損害が対象になっているのか注意してください。

上に書いたように、現段階では全面的な解決は困難なことが多いでしょうから、いつからいつまでの、どんな損害が賠償されようとしているのか、よく確認してください。資料に基づいてきちんと計算されているか、被災者自身の実感に照らして納得のいかない減額がされていないか、よく確認してください。清算条項がなくても、受け取ってしまえば、その費目については支払済みという扱いがされる可能性があります。あとで後悔しないように、丁寧に確認しましょう。

3 一つ一つの判断はジックリ考えてから。その場で結論を出そうと思わないでください。

東京電力には、今、大量の損害賠償請求が集まってきていて、いわば被害実態をいちばん把握しているのは東京電力自身といってもおかしくない状況にあります。

そして、現に仮払金の処理で経験も積んできました。これに対して、ひとりひとりの被災者の方は誰も初めてのことで戸惑い、困惑しているだろうと思います。

損害賠償って何?というところから始まる方も大勢いらっしゃるでしょう。

要するに、東京電力とひとりひとりの被災者との間には交渉力の大きな較差があるのです。

ですから、自分で交渉をする場合には、後で取り返しのつかないことにならないように、ひとつひとつの場面でよく考えて行動するようにしてください。

東京電力の担当者は色んなことを言うと思います。でも、被災者の立場でよく考えてみたら、後で「アレ?あれでよかったのかな」と思うことも出てくるかもしれません。

そのときに「ちょっと待って。」と言えるように、「結論はその場で出さない」ということを大切にしてください。これは最終的に金額を決める段階だけでなく、どんな資料に基づいてどんな計算をするのかという、交渉の一つ一つの段階であてはまることです。

そこでの判断で困ったら、弁護団または最寄の弁護士会に問い合わせるといいと思います。

 

 

 

 

 

原子力損害賠償の基礎知識

2011-09-14

2011年9月10日
弁護士 岡本卓大



Ⅰ 原子力損害賠償についての基本的な法律知識

1 原子力損害の賠償に関する法律(原賠法)とは?

原発事故等で原子力損害が生じた場合の賠償についての基本制度を定めている法律。
「被害者の保護」と「原子力事業の健全な発達」を目的としている(原賠法1条)。

2 原賠法の特徴

無過失責任の原則

原発事故による損害は,無過失責任(原賠法3条1項本文)
但し,「その損害が異常に巨大な天災地変又は社会的動乱によって生じたものであるときは,この限りでない。」という但し書きがある(原賠法3条1項但し書き)

→ 東日本大震災は,「異常に巨大な天災地変」と考えて,東電を免責させることは妥当でない。cf)枝野官房長官(当時)は,免責を否定する発言。

責任集中の原則

原子力損害については,原子力事業者以外の者は損害を賠償する義務が無い(原賠法4条1項)

→ 原発で使っていた機械を作ったメーカー等の責任(製造物責任)は問えない。

→ 原子力事業者(東電)だけが賠償義務を負う。

無限責任の原則

原子力事業者の責任は,賠償額の上限が決まった有限責任ではなく,無限責任。

→ 損害については,原則として「全額賠償」しなければならない。

※ 賠償額の制限をする法律改正をするという動きもある(原子力損害賠償支援機構法の付帯決議)。

賠償措置額を超えた場合の政府の援助

原子力損害の賠償額が賠償措置額を超えた場合には,国は,原子力事業者に対し,損害を賠償するために「必要な援助」をする。

→ 「援助」のための法律として,H23.8.3「原子力損害賠償支援機構法」が成立。

→ 「賠償支援」についての「国の責任」を明記。

※ 原子力事業者は,1事業所ごとに1200億円の「賠償措置額」が決められている。

3 原子力損害賠償紛争審査会とは?

原子力損害の賠償に関して紛争が生じた場合における「和解の仲介」や,当事者による自主的な解決のための「一般的な指針」を作るための機関。

文部科学省に置かれている。

原子力損害賠償紛争審査会による指針

賠償についての一般的なガイドライン。

→ 「指針」に書かれていることしか,損害賠償の対象として認められないわけではない。

→ H23.8.5に「中間指針」が出されている。

4 中間指針の考え方

損害の範囲

事故と「相当因果関係」のある損害。

→ 社会通念上当該事故から当該損害が生じるのが合理的かつ相当であると考えられるものが原子力損害に含まれる。

→ 中間指針等で対象とされなかったものも,「個別具体的な事情」に応じて,相当因果関係のある損害と認められることがあり得る。

損害の終期

「避難費用」「営業損害」「就労不能等に伴う損害」などの継続的に発生する損害については終期(いつまでの期間を損害として扱うか)が大きな問題。

→ 事態の進捗を踏まえて必要に応じて検討(現時点で結論を出せず。)。

地震・津波による損害との関係

原賠法により原子力事業者(東電)が負う責任の範囲は「原子力損害」(=原発事故による損害)。

→ 地震・津波による損害については賠償の対象とならない。
→ ただし,原発事故による損害か,地震・津波による損害かの区別が難しい場合もあるので,特定の損害が原子力損害にあたるかは合理的・柔軟に考えていく必要がある。

損害の算定

原則は,「個別の証明」による「実費賠償」

→ 損害項目によっては,合理的に算定した一定額の賠償を認めるなどの方法もあり得る。
なお,証拠収集が困難な場合には,必要かつ合理的な範囲で証明の程度を緩和したり,客観的な統計データ等による算定も考えられる。

→ ただし,「一定額」を超える現実の損害額が証明された場合には,必要かつ合理的な範囲で増額することがあり得る。

・ 賠償金の支払方法

迅速な救済が必要な被害者の現状。

→ 例えば,損害について賠償額の全額が最終的に確定する前でも,「継続して発生する損害について月毎に賠償額を特定して支払ったり,請求金額の一部の支払をしたりするなど」,東電には「合理的かつ柔軟な対応が求められる。」

中間指針で挙げられた損害の項目(主に避難関係について)

※ 政府による避難等の指示に係る損害

・ 検査費用(人・物 放射線に曝露していないか検査した費用,交通費含む。)

・ 避難費用(交通費・家財道具の移動費用,避難後の宿泊費等)

・ 一時立ち入り費用(一時立ち入りの実費・交通費等)

・ 帰宅費用(交通費,家財道具の移動費用等)

・ 生命,身体的損害(避難生活等が原因の傷害,疾病,死亡による逸失利益,治療費,薬代等。健康悪化防止のための増加費用,慰謝料等)

・ 精神的損害(最初の6ヶ月間は 避難所一人月額12万円,避難所以外一人月額10万円が目安。それ以後は,一人月額5万円が目安)

・ 営業損害(減収分と資産の廃棄・移動・除染費等の追加的費用)
(事故がなかった場合の収益-事故後の現状)-(事故がなかった場合の費用-事故後の現状)で計算。

・ 就労不能等に伴う損害(給与等の減収分と追加的費用)

・ 財物価値の喪失又は減少等(物の価値の喪失・減少分と廃棄費用・修理費用・除染費用等の追加的費用)

※ 対象は,避難区域,警戒区域,屋内退避区域,緊急時避難準備区域,計画的避難区域,特定避難勧奨地点,南相馬市が一時避難を要請した区域に住所等がある人

※ 対象地域外からの自主的な避難については中間指針には,明記されず。

→中間指針で対象とされなかったものも,「個別具体的な事情」に応じて,相当因果関係のある損害と認められることがあり得る。

その他の中間指針に明記された損害項目

・ 政府による航行危険区域及び飛行禁止区域の設定に係る損害

・ 政府等による農林水産物の出荷制限指示等に係る損害

・ その他の政府指示等に係る損害

・ いわゆる風評被害

・ いわゆる間接被害

・ 放射線被曝による損害

損害賠償を求める手続

1 賠償を求める手続の流れ

・ 被害の申告(被害者→東電)

・ 被害額の算出

・ 被害額の確認,協議(被害者⇔東電)

・ 合意,示談(被害者⇔東電)

・ 支払(東電→被害者)

※ 被害金額(賠償額)の確定方法

・ 東電との直接交渉

・ 原子力損害紛争解決センターへの申立

・ 訴訟(裁判所での裁判)

→ 話し合いでは解決できないときは,最終的には訴訟(裁判)で解決することになる。

交渉(話し合い)による解決の注意点

「清算条項」に注意

通常,和解(示談)では,お互いに争いを終わらせるために,「他に債権債務が存在しない。」という条項(清算条項)を入れることが一般的。

→清算条項があると,他に請求できる損害があったとしても,和解(示談)でそれを含めて解決したことになってしまい,受けるべき賠償が受けられなくなってしまう可能性がある。

2 原子力損害賠償紛争解決センター

東京(新橋)と福島(郡山)に設置。

原賠法や民法などの法律,原子力損害賠償紛争審査会の指針を元に,原子力損害賠償についての和解の仲介手続を行なう。

弁護士などの法律の専門家が仲介委員として,和解の仲介をする。

→ 法律の専門家である第三者が仲介する原子力損害賠償紛争解決センターであれば,東電の独自基準ではなく,法律に従った適切な賠償が行なわれることが期待できる。

→ それでも難しい事件については,民事訴訟(裁判)。

原子力損害賠償の基礎知識PDFファイル

以上の文書をPDFファイルとしてダウンロードしていただけます。
印刷用PDFファイルのダウンロード(119KB)

「東京電力(株)が賠償すべき損害」についての中間指針

2011-08-14

文部科学省に設けられた原子力損害賠償紛争審査会は、東京電力(株)福島原子力発電所事故による被害者と東京電力株式会社との損害賠償に関する円滑な話し合いと合意形成のため、平成23年8月5日、「東京電力(株)が賠償すべき損害」についての中間指針を示しています。

 

原子力損害の判定等に関する中間指針の概要  (PDF:921KB)

<詳細版はこちら>(平成23年8月5日)

文科省内 原子力損害賠償紛争審査会のホームページはこちらです。

 

このパンフレットには、中間指針に基づいて、事故の被害者の方々の代表的な損害の類型毎に、それぞれの方がどのような賠償を受けることができるかがわかりやすくまとめられています。

これに対して、日本弁護士連合会(日弁連)では、以下の通り意見書を8月17日付けで取りまとめ、同日付けで文部科学大臣宛てに提出しています。

 

意見書の趣旨

1 「東京電力株式会社福島第一、第二原子力発電所事故による原子力損害の範囲の判定等に関する中間指針」において「中間指針に明記されない個別の 損害が賠償されないということのないよう留意されることが必要である。東京電力株式会社に対しては、中間指針で明記された損害についてはもちろん、明記さ れなかった原子力損害も含め、多数の被害者への賠償が可能となるような体制を早急に整えた上で、迅速、公平かつ適正な賠償を行うことを期待する。」(同2 頁)とされた点に関係者は留意し、今後の損害賠償にあたるべきである。

 

2 精神的損害については、精神的苦痛(生命・身体的損害を伴わないものに限る。)による損害のみならず、生活費の増加分も一括して算定され、原則とし て、別個に請求することはできないとされていることを考えると、全体として金額が少なく、より高い金額が認められるべきであり、まして、6か月経過後は減 額することが正当とは思われない。

 

3 避難者の生活費増加について、すべてが精神的損害と一括されるのではなく、避難に伴い、家族や地域社会が分断させられたために一人当たり月1万円以上増加した携帯電話代や交通費などについては、「高額の生活費の増加」として、精神的損害とは別に賠償されるべきである。

 

4 緊急時避難準備区域で生活していた場合(避難をせずに、あるいは戻ってきて暮らしている場合)、屋内退避時から合わせて、総額で10万円という精神的 損害額は、その日常生活上の支障や不安等を考慮し、生活費の増加分も一括して算定されることを考え合わせると金額が少なすぎ、より高い金額が認められるべ きである。

 

5 第二次指針追補が決定、公表された平成23年6月20日以降に緊急時避難準備区域内から区域外に避難を開始した者は、「子供、妊婦、要介護者、入院患 者等以外の者」について、「避難指示等により避難等を余儀なくされた者」とはいえず避難等対象者に該当しないとするのは合理性がなく、平成23年6月20 日以降に緊急時避難準備区域内から区域外に避難を開始した者についても、「避難指示等により避難等を余儀なくされた者」とすべきである。

 

6 東京電力福島第一原子力発電所事故に起因する固定資産税・住民税等の地方公共団体等の税収の減少についても損害賠償の対象とされるべきである。



福島県原子力災害被災者・記録ノートについて

2011-07-29

弁護士会では、今回の原発事故を受け、被災者・記録ノートを作成しましています。このノートは、今後、原発事故の補償を受けるために、必要なことを書き留めておくためのものです。
このノートは「原発事故損害賠償説明会」でも配布されています。

 

>>>原子力災害被災者・記録ノート(PDF)


>>>被災者記録ノート 記入説明のしおり(PDF)


>>>被災者ノート 参考記入例(PDF)


※書面だけでわかりにくい場合は、【0120-854-233】埼玉弁護士会の
 災害無料電話相談(平日(月~金曜日)の午後1時~4時まで)をご活用ください。


このノートは、原発事故の被害者が東京電力に対する損害賠償請求を行うにあたって、原発事故被害者が損害賠償請求をするときに必要と思われる事項を書きとめておき、後の 主張・立証が容易となるよう工夫して作成されています。

◆埼玉弁護士会無料電話相談

0120-854-233(無料:携帯可、平日午後1時から午後4時)

◆日本弁護士連合会等

平日10時から15時 0120-366-556

*注意事項など

表紙裏には、「ご利用上の注意点」がありますので、後でよく読んでください。
特に、このノートに書いたから賠償が受けられるというわけではないので注意し
てください。あくまで、記録をして、補償を受けるための準備です。
また、このノートの1頁から3頁には、弁護士会の相談窓口をはじめとする相談
窓口の記載もありますので、お使い下さい。ただ、ここに記載されている情報は、
今後、変わる可能性もありますので、ご注意下さい。

ノートの内容

p4

賠償金支払いまでの流れが記載されています。

 

p5家族構成

事故後、ご家族がずっと一緒の方もいらっしゃいますし、別々になってしまった
方もいらっしゃいます。途中で別々になってしまった方は、その経緯なども含めて、
ご家族の状況を書き留めておいてください。

 

p8損害の概要

補償(損害賠償)を受けるためには、その損害をできるだけ細かく明らかにする
必要があります。
ここに記載されているのは、典型的なものです。
そして、おおよそどんな損害があるかをまず、この8,9頁に記載します。
こんな損害があるなと思ったときには、例えば、8頁の上から2番目の「2 避
難費用」という欄ですと、タクシーで避難してきたという場合には、「有」の欄に
チェックしてください。そして、その下の「証拠資料の例」欄の、避難のための交
通費の領収書欄にチェックをし、その領収書をこのノートと一緒に保存してくださ
い。
損害はこれに限られるわけではありません。
「どれにもあてはまらないなあ」というときは、9頁の一番下の「その他の損害」
欄に記載をしてください。

 

p10以降

ここには、さらに詳細に記載をしてください。
例えば、11頁。避難費用のページがあります。先程の例ですと、例えば、年月
日欄に3月15日、費用5000円、内容「富岡町から郡山までのタクシー代」、
証拠資料欄に「領収書」というような記載になります。

 

p13精神的損害

報道によりますと、紛争審査会では、慰謝料について、避難していた期間によっ
て、その金額を決めるという指針が示されました。避難所にいた期間は増額されま
す。そうすると、どこに、いつからいつまでいたのかということが大事になります
から、それを書き留めておく必要があります。

 

p14営業損害

これは、事故によって、営業できなくなったことによる収入減少などのことです。
事故後の売り上げと、前年の売り上げが記載された決算書などが証拠資料となり
ます。

 

p20自由記載欄

これは重要なのかどうか分からないことを自由に書いてください。
特に、事故前になかった出来事、状況などを記載してください。
事業をなさっている方は、例えば、宿泊のキャンセルや取引停止の連絡があった
日付を記載し、その理由(ex.原発事故)をお客さんや取引先に聞いておくとい
いでしょう。

 

p21日々の記録表
日記代わりにつけてください。活動状況は、被ばく量の積算などに有効になる場
合が考えられます。

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